ネットワークビジネスの法律と規約 これを知らないとディスリビューター失格です。
ネットワークビジネスを始めて分かったのですが、意外と法律の規制が多いことに驚きます。
「こんなことまで禁止なのか」とか「ここまでしなくてはならないのか!」ビックリするような規制があります。
法律で決まっていることはきちんと守らなくてはなりません。法律を無視してネットワークビジネスをして、本当の成功はありえません。
今回は、ネットワークビジネスで守らなければならない法律や決まりについてお話していきます。
あたなのネットワークビジネスを健全なビジネス活動にするためにお役立てください。
目次
ネットワークビジネスで守らなければならない事
ネットワークビジネスをやっていく上で絶対に守らなければならないルールは2つあります。
ネットワークビジネスに関連する法律と、あなたが参加しているネットワークビジネス会社の規約です。
この2つを守らないで活動をしていると、消費者センターや警察、そしてあなたが参加しているネットワークビジネス会社に訴えられてしまうこともあります。
そうなってしまうと、ビジネス活動ができなくなりますので充分に気をつけてください。
法律ですから「知らなかった」は通用しません。たいていのネットワークビジネスの会社では、新規に参加したディストリビューター向けに法律や規約に関する資料を準備しています。
必ずそれらの資料に目を通して、どんな法律があってどんな規制がされているのかを確認してからビジネス活動をしましょう。
もし、「これはどうなのかな?」と判断できないことがありましたら、必ずアップラインに確認してみましょう。
アップラインに聞いて解決しない場合は、参加しているネットワークビジネス会社のサポートに問い合わせして確認してください。疑問点は、必ずクリアにしてからビジネス活動をおこなってください。
ネットワークビジネスに関する法律
ネットワークビジネスが関係してくる法律は複雑です。ここでは、ネットワークビジネスに関係する法律を種類ごとに分かりやすく解説していきます。
ネットワークビジネスに関わってくる法律は大きく分けて2種類です。
1つは、特定商取引に関する法律です。特手商取引に関する法律は、通称「特商法」などと呼ばれています。ネット通販などでオンラインショップで何か商品を購入したことがある人であれば、特商法のページなど特商法で表記しなければならない項目を見たことがあるかもしれませんね。
特定商取引に関する法律は、ネットワークビジネスのスポンサリング活動に深く関わってくる法律です。必ずネットワークビジネスのビジネス活動を始める前に確認しておいてください。
もう1つは、薬機法(旧薬事法)(2014年の法改正で、名称が薬機法に変わりました)です。ネットワークビジネス会社が扱う製品は、化粧品や健康食品が非常に多いと思います。もしかしたら、あなたがやっているネットワークビジネスも化粧品や健康食品かもしれませんね。
薬機法(旧薬事法)が関わってくるのは、化粧品や健康食品などの製品に関してです。薬機法(旧薬事法)と一言で言っても、とても幅が広い法律です。私たちネットワークビジネスをやっている人に関係してくるのは、薬機法(旧薬事法)の中でも主に化粧品・コスメの広告における薬機法(旧薬事法)や健康食品・サプリメントにおける薬機法(旧薬事法)となります。薬機法(旧薬事法)も、年々厳しくなってきていますので、ネットワークビジネス活動を始める前に必ず確認をしておいてください。
特定商取引に関する法律
特定商取引に関する法律は、業種によって6つに分かれています。
訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引、この6つに分かれています。
この中で、ネットワークビジネスに関連してくるのは、連鎖販売取引です。連鎖販売取引に関する法律について詳しくお話していきます。
連鎖販売取引
ネットワークビジネスをやっていく上で、特に大切な特定商取引に関する法律を解説していきます。
1.連鎖販売取引における氏名等の明示
特定商取引に関する法律の第三十三条には、ネットワークビジネスを誘う時にまず最初に自分の名前などを相手に伝えなければならないなどの決まりについて書いてあります。
(連鎖販売取引における氏名等の明示)
第三十三条の二 統括者、勧誘者(統括者がその統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引について勧誘を行わせる者をいう。以下同じ。)又は一般連鎖販売業者(統括者又は勧誘者以外の者であって、連鎖販売業を行う者をいう。以下同じ。)は、その統括者の統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引をしようとするときは、その勧誘に先立つて、その相手方に対し、統括者、勧誘者又は一般連鎖販売業者の氏名又は名称(勧誘者又は一般連鎖販売業者にあっては、その連鎖販売業に係る統括者の氏名又は名称を含む。)、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品又は役務の種類を明らかにしなければならない。
簡単に説明します。ネットワークビジネスを誘う時には、必ずこちら側の情報を相手に伝えなければなりません。ネットワークビジネスを誘う時に必ず伝えなくてはならない情報は以下の6つです。
・統括者の氏名
・勧誘者の氏名(勧誘を行う人の名前) ・一般連鎖販売業者(ネットワークビジネス会社名) ・MLMへの勧誘目的であること ・購入すべき商品 ・報酬を得るための仕事の内容 |
つまり、ネットワークビジネスを勧誘する時は、そのためのアポイントを取る時には必ず、自分の名前とネットワークビジネスの名前、勧誘する意思があると言うことを相手に伝えなければならないのです。このような法律があるにも関わらず、最近でも、「ネットワークビジネスです」と言わないで勧誘する人がいるのは驚きです。
2.禁止行為
特定商取引に関する法律の第三十四条には、ネットワークビジネスのビジネス活動を行う上でのやってはいけないことについて書いてあります。
(禁止行為)
第三十四条 統括者又は勧誘者は、その統括者の統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引についての契約(その連鎖販売業に係る商品の販売若しくはそのあつせん又は役務の提供若しくはそのあっせんを店舗その他これに類似する設備(以下「店舗等」という。)によらないで行う個人との契約に限る。以下この条において同じ。)の締結について勧誘をするに際し、又はその連鎖販売業に係る連鎖販売取引についての契約の解除を妨げるため、次の事項につき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない。
一 商品(施設を利用し及び役務の提供を受ける権利を除く。)の種類及びその性能若しくは品質又は施設を利用し若しくは役務の提供を受ける権利若しくは役務の種類及びこれらの内容その他これらに類するものとして主務省令で定める事項
二 当該連鎖販売取引に伴う特定負担に関する事項
三 当該契約の解除に関する事項(第四十条第一項から第三項まで及び第四十条の二第一項から第五項までの規定に関する事項を含む。)
四 その連鎖販売業に係る特定利益に関する事項
五 前各号に掲げるもののほか、その連鎖販売業に関する事項であつて、連鎖販売取引の相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの
2 一般連鎖販売業者は、その統括者の統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引についての契約の締結について勧誘をするに際し、又はその連鎖販売業に係る連鎖販売取引についての契約の解除を妨げるため、前項各号の事項につき、不実のことを告げる行為をしてはならない。
3 統括者、勧誘者又は一般連鎖販売業者は、その統括者の統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引についての契約を締結させ、又はその連鎖販売業に係る連鎖販売取引についての契約の解除を妨げるため、人を威迫して困惑させてはならない。
4 統括者、勧誘者又は一般連鎖販売業者は、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘をするためのものであることを告げずに営業所、代理店その他の主務省令で定める場所以外の場所において呼び止めて同行させることその他政令で定める方法により誘引した者に対し、公衆の出入りする場所以外の場所において、当該契約の締結について勧誘をしてはならない。
分かりやすく説明すると、ネットワークビジネスの勧誘活動を行う時にやってはいけないことが書いてあります。
例えば、夜遅くまで相手を拘束してはいけません、ネットワークビジネスを勧誘して1度断られたら相手の許可がない限り2度と誘ってはいけません、アポインを取る時にネットワークビジネスの勧誘をすると言わなくはならない、などです。
ネットワークビジネス活動をする上で守らなければならないルールですので、必ずこれらの法律を守ってビジネス活動をしましょう。
3.連鎖販売取引についての広告
特定商取引に関する法律の第三十五条には、ネットワークビジネスにおいての宣伝広告の決まりについて書いてあります。
(連鎖販売取引についての広告)
第三十五条 統括者、勧誘者又は一般連鎖販売業者は、その統括者の統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引について広告をするときは、主務省令で定めるところにより、当該広告に、その連鎖販売業に関する次の事項を表示しなければならない。
一 商品又は役務の種類
二 当該連鎖販売取引に伴う特定負担に関する事項
三 その連鎖販売業に係る特定利益について広告をするときは、その計算の方法
四 前三号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項
簡単に説明すると、広告を出す場合誇大広告は禁止。未承諾のメールを送ることは禁止ということが書いてあります。
無限連鎖講の防止に関する法律
ネットワークビジネスをやっていると「それって、ねずみ講でしょ?」と言われたことはありませんか?未だにネットワークビジネスをねずみ講だと思っている人がいることが驚きです。
ねずみ講は以下の、無限連鎖講と言ってネットワークビジネスとは違います。無限連鎖講の防止に関する法律によって厳しく禁止されている行為です。
無限連鎖講の防止に関する法律(むげんれんさこうのぼうしにかんするほうりつ、昭和53年11月11日法律第101号)は、1978年11月11日に公布された無限連鎖講(いわゆるねずみ講)を禁止する日本の法律である。一般にはねずみ講防止法と呼ばれている。1979年5月に施行された。
薬機法(旧薬事法)
薬機法(旧薬事法)は、昭和35年に制定されて以来、時代に変化とともに何度も改正されて現在に至ります。
私たちネットワークビジネスで扱うに製品には、化粧品や健康食品が多いので薬機法(旧薬事法)を守らなければなりません。
医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制をおこなうとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品及び医療機器の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的として制定された法律です。
つまり医薬品等の品質と有効性及び安全性を確保するために、製造、表示、販売、流通、広告などについて細かく定めたものであり、医薬品等を製造、販売、広告する際には、必ずかかわってくるのが薬機法(旧薬事法)なのです。薬機法(旧薬事法)の中では、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器について、それぞれ定義し、ルールを定めています。
ネットワークビジネスの活動において薬機法(旧薬事法)で気をつけなければならない点を4つお話します。
1.効果効能を保証してはいけません
薬機法(旧薬事法)では、効果が確実にあるという表現は禁止されています。
2.効果効能の誇大の表現
実証されている以上の効果や効能を表現してはいけません。
3.体験談などについて
実際に体験したことであっても効果が保証されているように聞こえる表現は禁止されています。
4.ビフォーアフター
よく通販の広告で見られるビフォーアフターの写真も、効果を保証しているかのように見えますので違反となる可能性が高いです。
ネットワークビジネス会社の規約
ネットワークビジネスに関する法律と同じように、きちんと守らなければならいのがネットワークビジネス会社が独自に定めている規約です。
ネットワークビジネスに参加すると、必ず冊子などの資料で渡されています。
法律では禁止されていないことでも、ネットワークビジネス会社の規約では禁止されていることがあります。
ネットワークビジネス会社の規約を守らないと、報酬を制限されたり最悪の場合にはディストリビューターの権利をはく奪される場合もありますので注意してください。
法律では禁止されていないけれども、ネットワークビジネス会社の規約で禁止されていることで、主なものを挙げます。
学生の勧誘
学生のネットワークビジネスの参加を禁止しているネットワークビジネス会社は多いです。全体の約80%が禁止しています。残りの20%は禁止していません。
ですから、法律で学生の参加を禁止しているわけではありません。ネットワークビジネスに関する協会の訪問販売協会では、学生のネットワークビジネスの参加はなるべく辞めるように呼びかけています。
これは、やはり学生は勉強に専念しなければならないという理由からでしょう。
公務員の参加を禁止
公務員のネットワークビジネスの参加は、国家公務員法や地方公務員法という法律で規制しています。
実は例外があって、申請して許可が下りれば副業をすることが認められています。
しかし、許可をとるにはかなりハードルが高くて現実的には無理だと思っていいでしょう。
2022年12月2日追記
政府が推進している副業解禁の影響で、地方自治体によっては副業が認められています。民間企業でも今後はますます副業が認められるようになってくるでしょう。そうすると、ネットワークビジネスの需要も高まると予測できます。
インターネットの活用
インターネットの活用は法律では禁止されていません。
先ほど挙げました、特商法の中で不実の告知などの禁止行為をしなければ、法律的には問題ありません。ただし、ネットワークビジネス会社の規約で、インターネットの活用を規制している場合が多いです。
規制の内容は、各ネットワークビジネス会社ごとに変わりますので、詳しくは各ネットワークビジネス会社の規約を確認してください。最近では、インターネットの活用に対しての規制を緩和している傾向です。
今までは、全面的にインターネットの活用は禁止だったのですが、条件付きでインターネットの活用を認めている会社も出てきました。
ネットワークビジネスでありがちな法律違反
ネットワークビジネスのビジネス活動でありがちな法律違反についてお話します。本人が知らなくても法律に違反すれば罰せられます。充分に気をつけてください。
「ネットワークビジネス」と言わない
このやり方をやっている人たちは、未だに多いです。
「ネットワークビジネス」と言わないでアポイントを取ったり、セミナーやABCに誘うやり方は法律に違反しています。お互いの人間関係のためにもやめたほうがいいでしょう。
2022年12月2日追記
この問題はいまだになくななりません。2022年11月にはネットワークビジネス最大手のアムウェイが6ヶ月の停止命令を受けました。アムウェイのディストリビューターが勧誘目的を告げずに誘い無理に商品を勧めたとのこと。2021年にはアムウェイのディストリビューター2名がやはり同じ問題で逮捕されています。
ネットワークビジネスと言って誘うには、それなりのスキルが必要です。相手がネットワークビジネスに対してマイナスイメージでも興味を持ってもらい誘えるスキルです。興味がある方は以下のページをご覧ください。
ネットワークビジネスで成功する伝え方5ステップ
効果効能を表示
「ガンが治った」とか「シワが取れた」など、例え体験談であっても薬機法(旧薬事法)に違反するおそれがあります。
薬機法(旧薬事法)を理解して、正しくルールを守ってビジネス活動をしましょう。
再度、勧誘する
意外と知られてないのですが、以前にネットワークビジネスを誘って断られているのに、許可なくもう一度ネットワークビジネスの勧誘することは法律でも禁止されています。
法律も守って正しいビジネス活動をしましょう。
ネットワークビジネスの法律は年々厳しくなっている!
ネットワークビジネスに関する法律についてお話してきましたが、これらの法律は毎年のように改正されています。
私が見てきた中で、法律が改正されるたびに厳しくなってきています。
私たちネットワークビジネスをやっている人にとって法律が厳しくなることは良くないように思えます。私も最初はそう思いました。「また、改正か」と。しかし、良く考えてみると、法律が厳しくなるのは自分だけではありません。世の中全体が厳しくなるのです。
と言うことは、厳しい法律の中でもネットワークビジネスのビジネス活動を効果的に進めていく方法があれば、ダントツで成果を出せるわけです。私たちのグループでは、法律が厳しくなってきている環境を逆にプラスと捉えています。
ネットワークビジネスは、ネガティブなイメージが付きまといます。それは、ネガティブに思われてしまうような間違った考えで行動をしている良くないディストリビューターがいるからです。
そのような良くないディストリビューターを排除するためにも、法律が厳しくなったほうが良いのかもしれません。
まとめ
・ネットワークビジネスで守らなければならない事は大きく分けて法律と規約。
・ネットワークビジネスに関する法律は、特定商取引法に関する法律と薬機法(旧薬事法)です。
・ネットワークビジネスに直接関係する法律は、連鎖販売取引における法律です。
・主な連鎖販売取引の法律は、氏名等の明示、禁止行為、広告についてです。
・薬機法(旧薬事法)で気をつけるポイントは、効果効能を保証してはいけません。
・学生の勧誘は法律では規制していません。
・ネットワークビジネスでありがちな法律違反は、「ネットワークビジネスと言わない」、効果効能を保証する、再度勧誘するなどです。
・ネットワークビジネスに関する法律は年々厳しくなっているが、その状況をプラスに捉えることもできる。